疾患別紹介 – 脳神経外科の対
brain & Neurosurgical
Conditions
当科では、脳腫瘍・脳血管障害・機能的疾患・小児疾患など、
幅広い脳神経外科疾患に対応しています。
このページでは、代表的な病気の種類や症状、診断、治療について、
わかりやすく解説いたします。

松果体腫瘍(しょうかたいしゅよう)について
松果体腫瘍とは
松果体腫瘍は、脳の中央やや後方にある「松果体」という小さな器官の周囲にできる腫瘍の総称です。松果体そのもの、またはその近くにある細胞や組織から、さまざまな種類の腫瘍が発生します。脳腫瘍全体の約1%とまれですが、小児から若年成人に比較的多いのが特徴です。
症状
腫瘍が大きくなると脳の水の流れ(脳脊髄液)が妨げられ、水頭症を起こすことがあります。
強い頭痛、吐き気
意識がもうろうとする
眼球の上下運動障害(Parinaud症候群)
視力障害や二重視 腫瘍の種類によってはホルモン異常を伴うこともあります。
種類
・松果体部には多様な腫瘍が発生します。代表的なものは以下の通りです。
・胚細胞性腫瘍
最も頻度が高い腫瘍群で、放射線・化学療法に良く反応します。
・松果体実質腫瘍
松果体の分泌細胞から発生。良性の松果体細胞腫から悪性の松果体芽腫まで幅があります。
・その他
髄膜腫、転移性腫瘍などが松果体部にできることもあります。
診断
・MRI検査で腫瘍の位置・大きさ・性状を評価
・腫瘍マーカー(血液・髄液)
脳室鏡手術で水頭症を治療しつつ、生検(腫瘍の一部を採取して診断)を行うこともあります
治療
腫瘍の種類によって治療方針が大きく異なります。
・胚細胞性腫瘍
放射線治療・化学療法が中心で、治癒が期待できます。
・松果体実質腫瘍・グリオーマ・髄膜腫など 外科手術で摘出を目指します。
松果体は深部に位置するため、開頭手術や内視鏡手術を駆使し、安全に行います。
・水頭症の治療
腫瘍の影響で水頭症が起こっている場合は、内視鏡第三脳室開窓術や脳室腹腔シャント術を行い、脳脊髄液の流れを改善します。
予後と経過
胚細胞性腫瘍は治療成績が良好で、長期生存が可能です。
松果体実質腫瘍などは腫瘍の種類により予後が異なり、再発に注意が必要です。
治療後もMRIやホルモン検査による長期フォローが重要です。
当科の取り組み
当科では、脳室内内視鏡手術や顕微鏡手術を組み合わせた低侵襲かつ安全なアプローチで松果体腫瘍の治療にあたっています。 さらに、腫瘍の種類に応じて放射線治療・化学療法を組み合わせ、大学病院として小児科・内分泌科・放射線科など多診療科と連携し、最適な治療を提供しています。
