疾患別紹介 – 脳神経外科の対

brain & Neurosurgical
Conditions

当科では、脳腫瘍・脳血管障害・機能的疾患・小児疾患など、
幅広い脳神経外科疾患に対応しています。
このページでは、代表的な病気の種類や症状、診断、治療について、
わかりやすく解説いたします。

当科の研究・発表実績
TOP-Brain-胚細胞性腫瘍(はいさいぼうしゅよう)について

胚細胞性腫瘍(はいさいぼうしゅよう)について

胚細胞性腫瘍とは
胚細胞性腫瘍は、胎生期に生殖細胞のなごりが脳内に残り、そこから発生する腫瘍です。 小児から若年成人に多くみられ、脳腫瘍全体の約2〜3%を占めます。 頭蓋内では特に 松果体部(脳の中央やや後ろ)と 下垂体・視床下部近傍にできやすい腫瘍です。

症状
・腫瘍の部位に応じて症状が異なります。
・松果体部発生例
・水頭症(脳室内の圧上昇)による頭痛・吐き気
・眼球運動障害(ものが上下に動かしにくい:Parinaud症候群)
・下垂体・視床下部発生例
・多尿・口渇(尿崩症)
・成長障害や思春期の異常(ホルモン異常)
・その他共通の症状
 視力低下、記憶障害、行動の変化など

種類(病理分類)
胚細胞性腫瘍は大きく2つに分けられます。

・胚細胞腫
最も多いタイプで、放射線・化学療法によく反応します。

・非胚細胞腫瘍
卵黄嚢腫瘍、奇形腫、絨毛癌などを含みます。
多くは悪性度が高く、手術・化学療法・放射線治療を組み合わせる必要があります。

診断
・MRI検査:腫瘍の位置と広がりを確認
・腫瘍マーカー検査(血液・髄液):AFP(αフェトプロテイン)やHCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が上昇していれば診断の参考になります
・脳生検:必要に応じて病理組織を確認

治療
胚細胞性腫瘍は、放射線治療・化学療法が有効な特殊な腫瘍です。

・胚細胞腫(germinoma)
放射線治療と化学療法の組み合わせが基本で、多くの症例で高い治癒率が得られます。

・非胚細胞腫瘍(NGGCT)
化学療法を中心に行い、その後に放射線治療を組み合わせます。
必要に応じて腫瘍の摘出手術を追加することもあります。

予後と経過
胚細胞腫は治療によって非常に良好な治療成績が期待できます。
非胚細胞腫瘍はやや難治性ですが、集学的治療で長期生存が可能になっています。
治療後は、再発の有無やホルモン機能の評価のため、長期にわたるフォローが必要です。

当科の取り組み
当科では、小児科・内分泌科・放射線科ならびに埼玉県立小児医療センターなどと連携し、胚細胞性腫瘍に対する集学的治療を行っています。 大学病院として、全国的な治療ガイドラインに基づきながら、必要に応じて臨床研究や先進的治療にも対応しています。

menu