疾患別紹介 – 脳神経外科の対

brain & Neurosurgical
Conditions

当科では、脳腫瘍・脳血管障害・機能的疾患・小児疾患など、
幅広い脳神経外科疾患に対応しています。
このページでは、代表的な病気の種類や症状、診断、治療について、
わかりやすく解説いたします。

当科の研究・発表実績
TOP-Brain-頭蓋咽頭腫(ずがいいんとうしゅ)について

頭蓋咽頭腫(ずがいいんとうしゅ)について

頭蓋咽頭腫とは
頭蓋咽頭腫は、脳の底にある下垂体や視神経の近くに発生する良性腫瘍です。小児と成人の両方に発生しますが、年齢によってタイプや性質が異なることがあります。 良性ではありますが、視神経や下垂体、脳の重要な部分に接しているため、治療が難しい腫瘍のひとつです。

症状
・視力・視野の異常(視神経圧迫による)
・頭痛、吐き気(脳圧上昇による)
・成長障害、思春期の遅れ、ホルモン異常(下垂体機能障害による)
成人では倦怠感、体重増加、性機能低下など

分類
頭蓋咽頭腫は大きく2つのタイプに分けられます。
・エナメル上皮型(adamantinomatous type)
主に小児に多い
・嚢胞(液体を含む袋状の部分)を伴うことが多い
・乳頭型(papillary type)
 成人に多い
 固形であることが多い

診断
MRIやCTで腫瘍の位置や大きさ、嚢胞の有無を評価
血液検査で下垂体ホルモンの状態を確認
視力・視野検査も重要です

治療
・外科手術(経鼻内視鏡手術・開頭手術)
腫瘍の場所や広がりに応じて手術方法を選択します。視神経や下垂体を守りながら、できるだけ安全に摘出することを目指します。

・放射線治療
全摘出が難しい場合や再発時に行われます。ガンマナイフなど定位放射線治療が用いられることもあります。

・分子標的薬
近年、乳頭型頭蓋咽頭腫の一部に特徴的なBRAF遺伝子変異があることがわかってきました。この変異を標的とする分子標的薬(BRAF阻害薬など)が有効なこともあり、当科でも必要に応じて治療に組み入れています。

予後と経過
頭蓋咽頭腫は良性ですが、治療後に再発することがあり、長期にわたる経過観察が必要です。また、手術や放射線治療の後に下垂体機能低下が残ることも多いため、内分泌内科との連携によるホルモン補充療法が大切です。

当科の取り組み
当科は大学病院として高度な専門医療を担う脳神経外科であり、頭蓋咽頭腫に対しては、経鼻内視鏡手術・開頭手術・放射線治療・分子標的薬といった多彩な選択肢を、最新の知見に基づき組み合わせながら提供しています。 また、内分泌内科・眼科・小児科など多診療科と連携し、小児から成人まで長期にわたる包括的な診療を行っています。

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