化学療法とは
化学療法とは、抗がん剤を使って脳腫瘍の増殖を抑える治療です。
脳神経外科では、手術や放射線治療と組み合わせて行うことが多く、病気の種類ごとに使う薬が異なります。
主に使われる薬と適応疾患
- ・ 神経膠腫、膠芽腫など
- ・ 標準治療薬は「テモゾロミド」で、放射線治療と併用して長期内服します。
- ・ ベバシズマブという分子標的薬を使うこともあり、腫瘍の栄養血管を抑えることで増殖を防ぎ、さらに腫瘍の周囲のむくみ(脳浮腫)を軽減する効果が期待できます。
これにより頭痛や麻痺などの症状が和らぎ、生活の質が改善することがあります。
- ・ 中枢神経原発悪性リンパ腫
- ・ 高用量メトトレキサートを基本とした治療が行われ、リツキシマブという抗体薬が加えられることもあります。
- ・ 胚細胞腫瘍
- ・ シスプラチンなどの抗がん剤を組み合わせた多剤併用療法を行い、放射線治療と併用します。
- ・ 転移性脳腫瘍
- ・ 原発がん(肺がん・乳がんなど)の種類に応じて抗がん剤や分子標的薬、免疫療法が用いられます。
化学療法の特徴
- ・ 手術で取り切れない腫瘍に対しても効果が期待できる
- ・ 放射線治療と組み合わせることで、再発を抑える効果が高まる
- ・ ベバシズマブのように「腫瘍そのもの」だけでなく「症状(むくみ)」を改善し、日常生活の質を守ることを目的とした薬もある
副作用について
薬の種類によって異なりますが、
- ・ 吐き気や倦怠感
- ・ 血液検査での異常(白血球減少など)
- ・ 感染症リスクの上昇
- ・ ベバシズマブ特有の副作用として、高血圧や血栓、出血傾向があります。
いずれも定期的な検査や投薬管理によって安全性に配慮して行います。
当科の取り組み
当科では、手術・放射線・化学療法を組み合わせた集学的治療を行っています。
さらに、分子標的薬や免疫療法といった新しい薬も取り入れ、放射線科・病理部とも連携したうえで一人ひとりに合わせた最適な治療法を提案しています。







